幸せをつくる方法が書かれた実践本!脳科学的に解説したおすすめの一冊

精神科医樺沢紫苑先生の著書”精神科医が見つけた3つの幸福”から、最高の人生を送るためにやるべきことを要約しました。

著者は「幸せ」をありきたりの幸福論ではなく、精神医学や脳科学に基づき、脳内物質について解説しています。

コロナ禍の影響もあり、働き方や生活環境を見直す方も増えています。

変革の時代だからこそ、自分にとっての本当の幸せを考える良い機会になればと思います。 では、”幸福の実用書”として、幸せになる方法をお伝えいたします!  

 

幸福の正体とは

 

本書では、幸せを感じるときに脳内に分泌される脳内物質を「幸せ」と定義付けています。

私たちの脳内には、100種類以上もの幸福物質(ホルモン)が存在するそうです。

しかし、その多くは自分の意思や行動では調整できないことから、世界中の研究から見ても3つの物質が特に注目されています。

これを3大幸福物質と位置づけ、脳内で3つの幸福物質がでた状態が幸せであり、幸福を出す条件である「幸せになる方法である」と説いています。

 

「一流高校、一流大学に入り、一流企業に就職すれば幸せになれる」「仕事を一生懸命頑張れば幸せになれる」「がむしゃらに頑張れば幸せになれる」「いつか素敵なパートナーが現れたら幸せな結婚ができるはずだ!」 これらは全て誤りです。

よくある「幸せになる方法」は、たいてい間違っています。

”精神科学医が見つけた3つの幸福 樺沢紫苑”

 

では、3大幸福物質とはどういうものなのでしょうか?  

 

3大幸福物質とは

 

3大幸福物質とは

①セロトニン

②オキシトシン

③ドーパミン

と呼ばれるホルモンのことです。

何となく聞いたことはある・・そんな方も多いかもしれませんが、詳しく見ていきましょう。

 

①セロトニン的幸福

セロトニンとは、健康の幸福です。

  ”心と体の健康状態”に関わっています。

具体的には、散歩中の”青空がきれい、さわやか、気分が晴れ晴れする”などの感覚。

アロマの香りに癒されて心地良い状態や、 温泉に浸かってリラックスしているとき。

このような心地よさがフツフツと湧いてくるのが、セロトニン幸福に満たされている状態です。

逆に、セロトニンが低下すると、不安や心配、イライラする、怒りっぽい、キレやすいなど、感情が不安定でコントロールが利かなくなります。

 

②オキシトシン的幸福

オキシトシンとは、つながりや愛情の幸福です。  

誰かと一緒にいることで、楽しかったり、うれしかったり、安心感が得られている状態です。

夫婦や恋人、友人、職場の仲間など、人とのコミュニケーションが上手くとれているときは、オキシトシンが満たされています。

赤ちゃんやペットとのふれあいでで出る”可愛い”感情も同じです。

反対に、オキシトシンが低下すると、仲間はずれにされている、悪口を言われている、いじめられている、と周囲からも孤立してしまい、生きづらさを感じてしまいます。

 

③ドーパミン的幸福

ドーパミンとは、お金や成功、達成、富、名誉、地位などが得られたときの幸福です。

宝くじが当選して「やったー」と大喜びしているときや、昇進、昇格が決まった、試験に合格したなどの達成感を感じているとき。

人によっては、SNSのフォロワーやいいねが増えたときもそうかもしれませんね。

ドーパミンは、モチベーションややる気の源であり、自己成長にもつながっているのです。  

 

幸福を手に入れる方法

 

最高の人生を送るには、この3大幸福物質を出し続けられる、健康な体や心の状態を保つことが大切です。

では、毎日の生活のなかで、この3つのホルモンを手に入れるには?  

 

セロトニン的幸福を手に入れる方法

 

方法は3つです!

①朝日を浴びる⇒起きてから1時間以内が理想

②リズム運動⇒ウォーキング、ラジオ体操、踏み台昇降など

③咀嚼(そしゃく) この3つの方法は特に目新しいものではなく準備も不要。

 

この3つは、意識していなくても、すでにできている人は多いかもしれませんね。

ただし、ポイントがあります!

それは「小さな幸福に気づくこと!!」

例えば、朝日を浴びて”今日は晴れてるな”と感じる。

それだと、青空を見た状況判断、にしかすぎません。

”今日は晴天で最高に気持ちの良い朝だな、何か良い事が起こりそう”

このように「今」にきちんとフォーカスを当てる!

これだけで、幸せのポテンシャルが高くなります!

精神科の患者さんのほとんどは、このような自己洞察や観察ができない。

疲れていることにも気づかず放置しているので、結果メンタルが疲弊して社会に出られなくなってしまうのだそうです。    

 

オキシトシン的幸福を手に入れる方法

 

それは「つながりを感じること」です。

つながりを感じてオキシトシンを分泌する方法は主に4つあります。

 

・スキンシップ
・友情、仲間との交流
・親切、感謝
・ペットとの交流

 

親切、感謝とは、「1日3回、人に親切をする、感謝する」

感謝は”ありがとう”の言葉を添えて。

そして、1日の終わりに、親切にしたことや感謝の気持ちを全て書き出す。

書き出すことが大切なアウトプットです!

きっと、今までやっていたであろう、些細な当たり前のことにも気づかされるはず。

言語化することで、自分にもどんどん愛情が芽生えそう。  

「ありがとう」のアウトプットで人生が変わる

感謝の気持ちを伝えると幸せになれる!! これは科学的根拠もあるそうですよ。

 

ドーパミン的幸福を手に入れる方法

 

本書では、ドーパミン的幸福は劣化しやすいと説明されています。

お金や物、名誉、地位が手に入っても、その幸福度は長続きしません。

細く、長く楽しむことが大切なのです。

 

・お金や物に感謝する
・制限しながら楽しむ(依存しない)
・毎日の自己成長を味わう
・チャレンジする
・天職をみつける 

 

ドーパミンは「幸福物質」という光の側面と「依存症の原因物質」という闇の側面の2つの顔を持っています。

「やったー!」という達成感だけにとどまらず「また次もがんばろう」という気持ちになってこそ成長でき、幸福感を維持できるのです。

 

まとめ

 

チェック(透過)幸福の正体は脳内から分泌される3つの幸福物質である

チェック(透過)幸福を手に入れるには健康、安心感、達成感のホルモンをバランスよく満たしていく

チェック(透過)幸福感を維持するには小さな幸せをコツコツ積み上げていく

 

「幸せ」という目にはみえない心の感情を定義付けることで、やるべき行動もなるほどと思えました。

 

「幸せ」とは、アウトプットの連続なのかもしれませんね。

幸福に導く実践本として、定期的に読み返したい、おすすめの1冊です。